変化の割合の求め方。増加量という言葉の落とし穴。

こんにちは。山﨑塾塾長の山﨑です。

変化の割合の考え方は、中学校1年生の比例、中学校2年生の一次関数、中学校3年生の二次関数、高校2年生では平均の変化率、微分係数、導関数・・・とすべての学年に登場する重要な考え方です。

さて、変化の割合の定義の式を覚えているでしょうか?

覚えていない人はすぐに覚えてしまいましょう。

変化の割合 = yの増加量÷xの増加量 = yの増加量 / xの増加量
("/" は分数の横棒を表す記号です。)

しかしながら、この式を覚えているにもかかわらず、間違えてしまう人には共通点があります。

それは、yの増加量やxの増加量の言葉の意味にかかわっているように思います。
つぎの、理解度チェック問題をしてみてください。

理解度チェック問題1
x = 1 から x = 5 までxが変化したときの、xの増加量は?
理解度チェック問題2
x = 5 からx = 1までxが変化したときの、xの増加量は?
理解度チェック問題3
x = -5 からx = -1までxが変化したときの、xの増加量は?
理解度チェック問題4
x= -1から x = -5までxが変化したときの、xの増加量は?







解答と解説
理解度チェック問題1
x = 1 から x = 5 までxが変化したときの、xの増加量は?
答え +4

x=1から4増えて5になるから、xの増加量は+4と即答できたかたが多いのではないでしょうか。形式的には引き算で求めます。5 - 1 = +4 です。このときかならず右の値から左の値を引きます。

理解度チェック問題2
x = 5 からx = 1までxが変化したときの、xの増加量は?
答え -4

x = 5 からx = 1までxが変化したときの増加量?5から1に減ってるじゃん!?
????????と思って、考えたあげく、
1から5まで4増えているからxの増加量は+4としてしまった人はいませんか?

これが増加量の問題や変化の割合の計算を間違えてしまう原因です。

この場合も、右の値から左の値を引いて、
1 - 5 = -4 となります。

実はxが減少する場合も、xの増加量という表現をします。

x = 5 から -4だけ"増加して" x = 1になったと考えるというわけです。

理解度チェック問題3
x = -5 からx = -1までxが変化したときの、xの増加量は?
答え +4

右の値から左の値を引きます。xが負の数の場合も同じように考えます。
-1 - (-5) = -1 + 5 = 4

理解度チェック問題4
x= -1から x = -5までxが変化したときの、xの増加量は?
答え-4

右の値から左の値を引きます。xが負の数の場合も同じように考えます。
-5 - (-1) = -5 + 1 = -4


まとめ

x = 左 から x = 右まで変化するときのxの増加量は次の式で定義されます。

xの増加量 = 右 - 左

xの増加量は正だけではありません、負の値もとります。
また、増加量という名前から直感に反するかもしれませんが、負の値をとることで、減少量も表すことができます。

当塾では、変化の割合の問題がわからない場合は、自動的に増加量の問題に切り替わるような学習システムを導入しています。数学のことばは、日常的な言葉づかいとずれることがあるので、何度も練習して数学の言葉遣いになれていきましょう!
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