【顧客向けレター】最も学習に時間がかかるのは、中1英文法である事実
こんにちは。博士(工学)の山﨑です。山﨑塾で塾長をしています。
今日は顧客向けレターのひとつを加筆修正して紹介いたします。
実は中学校1年生の英語の学習に最も時間がかかる
さて、よく言われていることは、以下のようなことです。
「中学校1年生英語(英検5級相当)よりも、中学校2年生英語(英検4級)の方が難しく、またそれよりも、中学校3年生英語(英検3級相当)の方が難しい。だから、英検5級を取得するのは比較的短時間でできて、3級を取得するのは時間がかかる。」
これは、半分正しいですが、半分は間違っています。以下をご覧ください。
表1. 英語にふれたことのない生徒が英検を取得するのにかかる標準学習時間
中学校1年生(英検5級) 約50時間
中学校2年生(英検4級) 約90時間
中学校3年生(英検3級) 約118時間
表1を見ますと、確かに学年が大きくなるにつれて、学習時間が増大しているように見えます。しかしこれは、英語が積み上げ教科であることを示しているに過ぎません。中学校3年生の英文法を取得するためには、2年生の英文法と1年生の英文法が必要だという当たり前の事実が表に反映されています。
次に、表2に、学年別の標準学習時間を示します。
表2. 学年別の標準学習時間
中学校1年生(英検5級) 約50時間
中学校2年生(英検4級) 約40時間
中学校3年生(英検3級) 約28時間
表2を見ると、今度は逆に学年が大きくなるにつれて、必要な学習時間はむしろ小さくなることがわかります。これは、中学校1年生で習う英文法が、英語全体の最も大事な部分であることを示唆しています。そして、この表2の学習観こそ、私が皆様にお伝えしたいことです。基礎となる土台を丁寧につくっていくことで、一般に難しいとされている2,3年生の英語も、むしろ簡単に感じられるようになります。
注意
ちなみに、旺文社の「7日間完成」をうたう教材は、英検の良問を集めたもので、とてもおすすめなのですが、本当に7日間で完成するのは、上記のように時間をかけて、文法と単語・熟語を勉強した人です。英検の難易度は中学校のテストに比べてそこまで高くなく、合格基準も約60点(100点換算)でよいので、中学校の定期テスト~入試レベルの英語で80点以上とれる場合は、高い確率で英検も合格します。しかし、体系的に英語を習わずに、問題集だけの付け焼き刃の対策をすると、4級や3級で壁にぶつかるでしょう。
英語の学習の仕方について
さて、中学校1年生で習う文法事項は
以下の6項目です。
(1)be動詞の現在形
(2)一般動詞の現在形
(3)疑問詞を用いた疑問文(の現在形)
(4)一般動詞の過去形
(5)現在進行形
(6)命令形
このなかでも、(1)と(2)が中学校英語において最も重要なので、まずはここからはじめます。また、英検5級では、(3)の表現が頻出なので、ここにも時間を割きます。
(1)~(3)までの文法事項を習得しますと、
(4)~(6)は比較的すぐに身につきます。
2年生英語は、1年生英語の理解度が8割以上に到達してから進むのが理想です。
また、3年生英語は、2年生英語の理解度が8割以上に到達してから進むと安心です。
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